このブログの本家であるホームページ、
「なごむアトリエ」を始めたのが1998年。
秋からだったからまだ丁度ピッタリではないけれど、
だいたい20年になる。
当時、
それまで「スタジオハルツ」としてやっていた、
パソコンで作ったCD-ROM作品が、
発売元の都合で販売出来なくなったので、
「これからは何か個人でしなくてはいけない」
という状態になった。
その頃といえば、
インターネットがじわじわと一般に広がり始めて、
個人のホームページ作りが少し流行り始めていたので、
「よし、まずはそれだなぁ」と思い。
それまでやってきた事をギュッと詰め込んで、
キモチは「背水の陣」的になって、
始めたのがホームページ「なごむアトリエ」だった。
だから、
サイトオープン時の「このサイトについて」の所には、
「ハラをくくった」という覚悟の言葉を書いた。
(今でもサイト内の深いところにそれは残ってます)
あれから、
ほぼ、
20年。
●
この2月のアタマに、
ずっと契約しておつきあいしてきた会社の仕事が、
突然パタッと終わった。
これで金銭的には今までよりも結構厳しくなる。
でも、
実は、
その会社からはここしばらく、
何も新しい仕事が来てなくて、
でも契約金だけは支払っていただいてたので、
そろそろ、
「このままではイカンなぁ。契約を解除してもらった方がいいかもなぁ」
と思っていたところだった。
それに、
2年くらい前から、
パズル誌のイラストが忙しくなって、
そこへ「とても忙しい仕事」などがそこから来ると、
逆にかなりタイヘンになってしまうだろうなぁ、
という状態になってきていた。
さらに色んな状況の変化から、
「Webデザインとか画面のデザインとかは、自分としてはもういいよなぁぁ」
とも思い始めていて、
「そろそろ考え時だなぁ」と思ったりもしていた。
ので、
丁度いいタイミングだと思っている。
ほんとに別に負け惜しみとかカッコつけとか、
「自分に酔っている」とか、
そういうのではなくホントに思うのだ。
だって、
これは仕事でもあるから。
仕事である以上「今後の方針」というものはあっても不思議はないことだから。
●
思えば、
その会社とのおつきあいは、
丁度「なごむアトリエ」を始めたのと同じくらいになる。
きっかけは、
そもそもその会社の社員のひとりの方が、
「スタジオハルツ」時代の最初の作品を買って気に入って、
メールや手紙などでその後もずっと応援をしてくれ、
丁度たまたま「ハルツ」の活動が終わった直後に、
「うちの会社の仕事を手伝ってもらえませんか?」
と声をかけてくれたのが始まりだった。
救いの神だった。
それによって金銭的には、
この20年ホントに助かった。
その2年くらい後に、
今やっているパズル誌のイラストが始まるのだけれど、
まだその当時は2誌くらいで、
収入的にはそう大したものでは無かったので、
そこの金銭がずっと生活をささえてくれていた。
今ではパズル誌のイラストは10数誌分になったけれど、
もともとあの会社のベースが根底にあったからこそ、
こうなるまで続けてこれたとも言える。
もちろん、
お金の部分の話だけではなく、
最初の10数年くらいの間は、
やっていてやりがいのある面白いデザイン仕事を任されたり、
また社員の人達から時々の色んな情報を教えて貰ったり、
少し遠方にある会社まで打ち合わせに行くのが気分転換になったり、
思い起こせば実はいろいろと意味があったと思う。
それらを全てまとめて、
ほんとにありがたかったのだ。
この約20年。
感謝。
●
さて、
とはいえ、
ガクンと収入が減るワケだから、
ちょっと今までよりやりくりが必要になってくる。
出費も抑えて出来るだけシンプルに行きたい。
人間関係だって、
一緒にいて「なんだかなぁ」と思う人に付き合うような、
お金も時間はもう本当に無い。
ただでさえどんどん年を経て、
残り時間も減っていってるのに、
加えてもったいない。
「出来るだけ、
佐野を認めてくれたり、
楽しませてくれる人といたい」
と、さらに思ってもぜんぜんいいだろう。
僕にとっての、
生き方ややっている事を否定したりいちゃもんつけたり、
うじゃうじゃややこしいことをしたり言ったりして、
時間を無駄にされる人は、
「ちょっとごめん」してももういいだろう。
もちろん、
「お互いスゴイスゴイと褒め合っている井の中のかわず」とか、
「楽しいねぇ楽しいねぇと仲良しこよし」とか、
そういうのになる気は全くないのだけれど、
何分、
限りのある時間とお金はやはり、
「自身の欲しているところ」の方向に、
使っていっていいだろう、もう。
年齢的にも時代的にも立場的にも。
シンプルに。
そして、
「時間」はできるだけ、
今やっているイラストの仕事も含めて、
絵を描こう。
それに回そう。
さらに言うと、
「生活」というものも、
やっぱり楽しもう。
それはダイジ。
お金を使うことだけが「生活を楽しむ」でもないしねぇ。
●
さぁ、
とにかく、
今のパズル誌のイラストはまず、
ますます力を入れていく。
今までだって手を抜いてきたことはないけれども、
(特にここ2.3年は)
これから1つ1つさらに、
編集者や読者の人が、
「あ、面白い!」とか「ステキ」とか、
そう思ってもらえるような絵を、
あの手この手で工夫しながら描いていこう。
そして何より自分自身が「その行為」を面白みつつ、
それが絵に「力」として現れるようにますます描いていこう。
パズル誌のイラストに関してはこんな感じ。
それから、
それ以外にも。
他にも、新しい展開や絵の活動などが、
何か出来るよう願って。
これまでちょこちょこ地味に蒔いてきた種に、
芽がでることを願って。
佐野らしい「楽しい」や「ステキ」な絵こそを、
どうしても描いて貰いたい、
どうしても欲しい、
と、いう人が増えることを願って。
そして、
願うことがまずダイジだけれど、
願うばかりでもなく、
時には動いて。
かといって、
変に焦ったりガツガツはせずに。
「とにかく何でもどうでもはぁはぁ」
にはならず、
心の余裕は忘れずに、
ドンと行こう。
ある意味、
気楽に行こう。
また、
時と場合と人によるけれど、
たとえお金にならなくても、
自分にとってやりたい意味があれば、
1人でもしくは誰かとそれはやろう。
とにかく、
どこかのブログじゃないけれど、
そんなこんなで、
さぁ、行こう。
ので、
「そんな佐野がいいと思う」とか
「佐野さんの絵がホントになんだかスバシイ」
と思っていただける方は、
広く、応援をヨロシクです。
●
今はもう、
「奥歯にものの挟まったような言い方」や、
「伏せ字的にちびっとだけ小出しにする」なんてのは、
個人的にはコソコソしてて好みじゃなくなっているので、
はっきりとストレートにここに全部示してしておきます。
以上、
20年ぶりの、
「ハラくくった」宣言、
でした。
そんなこんなです。
That's all for now.
✓