『おもしろ アロー&スケルトン』誌に、
〝なごむ亭元楽〟名義で作っている探し絵パズル、
「うさピョンパズル」が完了。
(C)Hajime Sano
(株)マガジン・マガジンのパズルメイトシリーズの雑誌です。
(このブログへの掲載は編集部の許可を得ています)
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さぁ、今日も暑い。
10代とはいえ、
このコたちもタイヘンだ。↓
| まぁ辛抱してやれ。先生だって暑いんだっ /
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それにしても、
今のこのコたちはこのコたちで、
僕らの頃とは違ったタイヘンさがあるんだろうなと思う。
今朝のNHK「視点・論点」でも言っていたのだけれど、
今のヨノナカはマスコミや商業活動のアチコチで、
子供や若者たちに、
「みんなしたいことをしよう、夢をもって実現しよう」
と盛んに投げかけている状況に、
いつしかなってしまった。
夢を実現してしたいことをしている人をテレビなどでやたらと賞賛し、
したいことを実現するための商品やサービスや教育がたくさんアピールされている。
ヨノナカ変わったなぁ、
と僕は思う。
☀
僕の子供時代や20代の頃は、
「したい夢なんて見ていないで安定したサラリーマンになりなさい」
というのがヨノナカの一般的な大きな力だった。
24才の時に、
「絵を描いたりモノを作ったりという自分のしたいことをしたい」
と思って就職していた普通の会社を辞めた時も、
「そんなコトしてどうするんだ」みたいな、
無言の光線みたいなものをよく浴びたものだった。
学生の時に仲良くしていた友人でさえ辞めた当初は、
なんだか少し気味悪いニヤニヤ笑いをしながら、
「そんなん、どうするんじゃろうかなぁへへ」みたいにしていたものだった。
数年後にバブルで経済的に絶頂期が来るという、
日本がのぼり坂まっただ中の頃だった。
今、
こんな感じに、
「みんな夢をもとう、夢を実現しよう」
なんてヨノナカが盛んに言ってくるようになって、
もしかしたら昔の友人知人などは、
「さぞかし、佐野は〝そーだそーだその通りだえっへん!〟と思っているだろうなー」
と思っている人もいるかもしれない。
でも、実はちょっと違う。
そういうコたちへの応援の思いはもちろんあるけれど、
全体でパーッと広く見た時、
本当のことを言うとビミョーに半々だ。
☀
というのも、
結局、
「ヨノナカ」は勝手な押しつけっていうのは、
昔も今も一緒だなー、
変わってないなー、
ホントになー、
と感じるからだ。
今、
「みんな夢をもとう、夢を実現しよう」
とヨノナカに言われて、
「やりたいコトがある」コ、
「やりたいコトができている」コ、
はいい。
でも、
みんなそういうワケではないだろう。
無いコだっているだろうし、
まだ見つかっていないコだっているだろう。
親が「好きなことはさせない」なコもいるだろう。
そういうコたちは、
「みんな夢をもとう、夢を実現しよう」
と上から絶対的な感じで押すと、
もう実現しつつあるコたちをうらやましく思いながら、
その無言の圧力で、
出来ない自分に後ろめたさも感じてしまうかもしれない。
(ここ6行、今日の「視点・論点」出演の児美川孝一郎先生の言葉をまま借用)
結局、
ホント一緒だなぁぁ。
あの頃とそのあたりの「ヨノナカ」の根っこは変わっていない。
「夢なんてもってどうするの?」
っていってた時代は、
「夢を実現しよう」とするコに見えない圧力を感じさせ、
「夢を持ちましょう実現しましょう」
という時代になると、今度は、
「夢が今は無い」コに見えない圧力を感じさせる。
こう、
もっと、
「どっちでもオッケーよ」
みたいに大らかな環境にならないものか?
「自分で責任もってちゃんと生きて行けたらいいやんねー」
みたいにフラットにならないものか?
「どこで何をしても生きていけることさえちゃんと憶えたらぜんぜんいいよー」
みたいに〝ホントの意味で現実的〟 にならないものか?
まったく「ヨノナカ」というものは、
難儀なものだと思う。
☀
あと、もうひとつ、
これを強く思う。
僕と同年代の大人のことだ。
かつて、
「夢なんてもってどうする? 安定したサラリーマンになりましょう」
という風なことを強く信じて社会に出て大人になって、
子供世代が大人になった頃には、
一転して、
「夢をかなえましょう、素晴らしい自分の実現をしましょう」
と盛んに言われているヨノナカになってしまった。
そして、
その「ヨノナカ」では実際を動かしている一番上の方の世代になってしまった。
さて、
かつてしみついた自分の中にあるものと、
今の「ヨノナカ」の流れの矛盾を、
自分の中っかわでどう解決していくのだろうか?
これは結構しんどそうだなぁと思う。
いや、もちろん僕は、
「ザマミロ、それみたことかーい」
なんて意地悪なコトは全く思っていない。
なぜなら、
やっぱりアレやん。
この僕らの世代も結局、
「ヨノナカ」に右往左往させられて、
振り回されたんだとも言える。
「えー?、昔、あー言うから信じてたのに、今さらそれはないやーん」
ってな感じかな。
犠牲者とかまでは言わないけれど、
かつてアレコレ言われた僕も含めて、
それは結果みんな振り回され者としては一緒なんだ。
それに、
「ヨノナカ」の実際を動かしている一番上の方の世代が、
カラッとスキッと元気じゃないとねぇ。
きっとヨノナカはくすんでしまう。
それはヤだなー。なんかなー。重苦しい。
となれば、
みんなの問題でもある。
本当に、
長く見るといいかげんである「ヨノナカ」の流れを真に受けて、
「こっちは正しくて、あっちは違う」
なんて単純なことは思わない方が、
絶対にいい、
と長い経験を経て改めて思ったりするのだ。
あー、暑いのに、
こんなに長くなってしまった。
きっと暑いからみんな最後まで読まないな。
でも、
最後まで読んでくれた人はありがとう。
そんなこんなです。
That's all for now.
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