ロンドンに行った話の、
そのまた「素顔のロンドン編」の、
その3、最終回です。
ロンドン4日目、
行く前からタノシミにしていた、
バブ巡りをしてきました。
「イギリスの酒場といえばパブ」
という話は聞いたことはありましたし、
日本にある「パブ風」のお店に行ったこともありますが、
本場イギリスのパブがどんなものかはもちろん知らないので、
タノシミにしてました。
MsちゃんRくんと、
夕方、ホルボーンの街へ。
1軒目は、
Shakespeare's Headという、
広い大衆的な感じのお店へ。
↓
続いて2件目、
かなり古いという、
The Ship Tavernというパブへ。
イメージに描いていたような、
「いかにもパブ」といった感じ。
↓
天井の意匠がいい感じでした。
3件目も、
CITTIE OF YORKEという歴史のある、
中の雰囲気がとてもいいパブへ。
↓
それにしても、
面白かったのは、アチコチのパブで、
外のお店の前で立って飲んでいる人が多くいたことです。
ほら↓
(話はそれますが、並んでいる花の扱いがとても綺麗。
さすがガーデニングとフラワーアレンジメントの本場です)
それから、CITTIE OF YORKEの外でも。
ほら↓
別に、中が超満員だから表にはみ出している、
という訳でもなく、
みんな好んで外に立っているようにも見えるのですが、
このあたりはもっと詳しく聞いてみたり調べてみたりしないと、
確かなことは言えません。
だけど、
この翌日の金曜日のお昼すぎ、
単独でビカデリーからコベントガーデンをうろうろした時も、
平日昼間というのにパブの前で立って飲んでいる人たちを、
見かけました。
それも、「ふらふら遊んでいる人」という感じではなく、
ワイシャツ姿のちゃんとした風の人がいたりするんです。
目の当たりにしたときは、
「えっ、平日昼間っから、外で、いいの? 会社の近く?」
とか思ったりしたのですが、
まぁ、「パブ」のイギリスでのポジションや成り立ち、
また国民性などの違いなのかもしれません。
調べたら、いろいろヒントも解るんでしょうが、
まぁ、ここではこのくらいにしておくので、
興味があれば調べてください。
まあ、
少なくとも日本での、
「自分がイイコトをしたい時はみんなで連れだってコソコソと」だとか、
「他の人がイイコトしてたら羨んで嫉妬して批判して」だとか、
この国に長く根を張ってきたジクジクした村人精神から見れば、
「なんじゃおめーはええコトしとるのぉー、
じゃが、おらの村では勝手なコトは許さんけんのー」
みたいに思ってしまったり、
もしくはそう思われるんじゃないかと恐れたりしてしまう、
のかもしれませんが、
グーンと引いて135度くらいの角度で見れば、
そんな風にパブで昼から飲んでいるのだって、
「自分のするべきコトちゃんとしとったら、
どうってこと無いしどうでもええコトやん?」
なんて、
ただそれだけの話かもしれませんね。
さて、
肝心の「パブ自体はどうだったのか?」、
ということですが、
言葉は解らないし何もしゃべれないし仕組みも知らないし、
Rくんの後ろにくっついてカウンターに行って、
「うんうん、おまかせ」みたいな感じで終始してました。
「パブに来てウレシイなー」みたいなウレシサだけでいっぱいで、
ほとんど「大人にくっついて初めて酒場に行ったガキんちょ」
のような感じでした。
いつものように調子こいでバンバカ自ら頼んで、
飲んだりすることもなかったのでした。
そう、そのあたり、
もうちょっと余裕があればよかったんだがなーと、
今は思っています。
店の中とか、看板や構えの写真とかもっと写したり、
(ほんとにそういう写真をあまり残していない)
店内をもうちょっとウロついたり雰囲気を味わったり、
自分で注文することに挑戦してみたりとか、
そういうことの出来るキモチ的ヨユーがまだ持てなかったので、
(それは単独行動でぶらぶらした時にも、全般的にも)
そのあたりが「まだまだもう1歩」な今回でした。
まぁ、
初めての海外旅行なので充分なのかもしれないけれど、
もし次があるなら、
その時はもちょっとそのあたりを楽しめたらなー、
と思っています。
さて、今回、
当初から、日本の友人知人に持ち帰るお土産は、
「普通に売っているものに出来たらイイナ」
と思っていました。
いや、あえて、いかにも、
「観光地ロンドン〜」というものにした友人もいるのですが、
基本は普段ロンドンに住む人が買っているようなものにしたかったのです。
そういうのは、
何を買えばいいのかがわからなかったりして、
ツアーではなかなか難しかったりしますが、
今回のように現地の知り合いのところに遊びに行く場合は、
教えてもらえるので可能です。
7日目だったか、
Msちゃんに買い物がてらで付き合ってもらって、
「テスコ (TESCO)」というスーパーに行ってきました。
スーパーや地の市場というのは、
その土地の「食」がはっきりと見えるので、
面白いです。
まず、充実しているのが、
ハムやベーコンなどのコーナーです。
まるで、
「大きなお肉のかたまり」のようなペーコンもあったりします。
それから、
種類が豊富といえば、
うっかり写真を写し忘れていますが、
「じゃがいも」。
日本では「メイクイーン」と「男爵」くらいですが、
大小とりまぜ色んな種類が置いていました。
それからリンゴも、
多くの種類がありました。
さすが、ニュートンがリンゴで万有引力を発見した国です。
特に、日本ではほぼ目にしない、
小さいサイズのものの方が多くありました。
ここらのことは検索してみるとちょっと面白いです。
興味があったら調べてみてください。
日本でもどこか小玉のリンゴが売っていないでしょうか?
きゅうりは逆に、やけに大きかったです。
それから、しょうが。
日本より大きなかたまりでした。
日本のスーパーの野菜売り場のマネージャーが見たら、
「これ切って6コにして売ってね」
とかいいそうです。
以上、結構ダイナミックで、
なかなか僕好みでもありました。
逆に、
どうしても日本人の僕から見たら残念に思えてしまうのが、
魚のコーナーでした。
レイアウトの仕方も含めて、
なんだかでろでろ〜んと置かれていて、
ほぼ切り身でピチピチ感がありません。
しかも、小さいスーパーならいざ知らず、
そこそこ広いスーパーで魚売り場は、
たったこれだけのスペースでした。
うーん。
と、
思ってしまうのは、
やはり僕が日本人だからでしょう。
もともと日本の食が古くから魚によって成り立ち、
やっぱり何だかんだ言っても魚料理が大好きで、
魚と深いところで結びついている民族だからなのでしょうね。
そして、
この間ひとと飲みながらこの話をしていて結論したのですが、
そういう魚との結びつきがあるからこそ、
鮮魚を新鮮なままに保つ技術や人、
氷や保管や運搬の為の技術や人、
さばいたり調理したりの熟練のテクニックや人、
それから、
漁師さんたちの漁のコツやワザや思いから、
おいしそうに見せる並べ方なども含めて、
普段から気づかぬうちにかなり水準の高いものに、
お世話になっているのでしょう。
魚という食材に対して「異常な」といっていいほどの、
心と手間と時間と技術の使いようじゃないかと思います。
その「おかげ」です。
きっと、
そういう部分では、
世界でもトップレベル、
いや、あっさり世界一かもしれないですね。
これまで日本にいて、
スペースの無い小さいスーパーなどは別にして、
そこそこのスーパーや市場で、
新鮮なままピチピチな魚がいい感じに置かれているのを、
何気なく当たり前のように見てましたが、
他の国の魚売り場を見て改めて、
そういう「おそらく世界一」によって成り立っているのだということを感じたりしました。
ちなみに、
「鮮魚」に関しては、
日本にはたぶんかないっこないロンドンだと思いますが、
滞在中にMsちゃんが最寄りの駅前近くの店で買った、
その店自家製の「スモークサーモン」↑。
これはおいしかった。
ほんとにおいしかったです。
今まで、
あんなにクセが無くてあっさりとした、
おいしいスモークサーモンを食べたことはちょっとありません。
あちらは、
「鮮魚」の技術ではとうてい日本に及ばないまでも、
「スモーク」を作る歴史と経験は日本よりは上なんでしょうね。
何事も、
場所場所です。
ちなみに、
肉類や生野菜類は国外に持ち出せないので、
スーパー「テスコ (TESCO)」で買ったお土産は、
オススメの紅茶とビスケットと、
あとは小瓶のビール2本と、
日本では見たことのない菓子類にしたのでした。
さて、
翌28日の朝にはロンドンを発つという、
最後の夕食に、
Rくんが腕をふるって「ロンドンの家庭料理」を作ってくれました。
日本ではよく、
行ったことも無い人も含め「オウム返し」のように、
「ロンドンは食べ物がまずい」とか言いますが、
そんな「一つの国の食べ物全てがまずい」、
ということはまず無いでしょう。
「日本のものが全ておいしい」ということも無いのと同じように。
「判でおしたようなコトを、表面的に言うのが好きな、なんちゃって〜な昭和的チビッコ物言い」はもうそろそろやめにしなければいけません。
で、
行く前から、
「家庭料理はおいしいのよ」とMsちゃん。
公園でポートに乗って帰ってきたあとに、
大きなオーブンを駆使してRくんが、
料理を始めます。
ポークです。
Msちゃんは他の食べ物やデザートの準備、
そして、僕も「剥いたり、つぶしたり」で手伝いをします。
「チーフ! わかりました」なんて言ったりなんかしちゃったりしながら。
♪フフフーン
♪フフーンフフーン
グビグビグビ(ビール飲んでる)
「ねぇ、その紫の、何?」
「ビートルート(beetroot)」↑
♪フフーンフフーン
てな感じで、出来てきたら、
盛りつけて、
庭のテーブルに並べます。
子供たちもスタンバイです。
| サノサンミテ〜! /
はい、いただきます。
ここまで目でみて、ちゃんと感じません?
ちゃんと感じることのできる人は感じるでしょう?
「おいしくない訳がなかろーが」(何故か岡山弁)です。
もちろんシンプルです。
家庭料理ですから。
けど、こういう例えなら解るでしょう?
「焼き魚と味噌汁と菜っ葉の煮物って聞いただけで、食べずに〝まずそう〟なんて言ったらぶっとばすでぇー。おーっ?」
まあ、そういうことです。
おいしかったです。
そして、
自家製スコーンと、↓
デザートの、クランブル(Crumble)。↓
で最後のディナーが終わりました。
こうやって、
6日と10数時間のロンドン滞在は、
幕を閉じたのでした。
行く前から聞いていたように、
ロンドンは、日本に比べて湿気が少なく、
昼の日差しは強くても、日陰では心地良く、
朝晩も涼しくて場合によっては長袖が必要で、
しかも、
6月の終わり頃が一番過ごしやすい時期とのことで、
(僕が帰ってすぐにもっと暑い日々が続いたらしい)
ほんとに快適でした。
まあ、それはとてもヨカッタことなのですが、
帰ってきて、
「湿気のめちゃめちゃ多い関西の夏」、
が待っていました。
いや、ロンドンに行かなくても、
この夏の変則的な気候にやられていたかもしれませんが、気持ち的にはあちらがとても快適だったせいか、「しんどいなーたまらんなー」な、「いきなり夏ばてな気分」になってしまいました。
まぁそう言っても、
「やるべきこと、やらねばならないこと」も有るわけで、
日々をまた日本のムシムシあつあつな神戸で過ごすうちに、なんだかロンドンの日々はまるで「夢」の中だったようなキモチになったりしています。
けれど、こうやってブログで記録するために写真をみたりしていると、「ああ、ホントに行ってたんだなー」とまたちょっと思い返したりするのです。
何度も書くけれど今回、
MsちゃんRちゃんにはほんとにお世話になったのですが、
実は、その子供たちTくんとDくん、
彼らチビッコにはほんとに癒やされました。
おかげで笑顔が絶えませんでした。
子供の力はどこの国であっても偉大ですね。
以上、ロンドンに行った話でした。
と、綺麗にまとめたようですが、
実はまだ少しあります。
今回、あちらで見て写真に写したものの中で、
実は一番「ネタ」的に気に入ったものがあって、
それはまだ、ここでは紹介していません。
それは何かというと、
Msちゃんの家の近くにあった、
郵便ポストです。
↓
なんか、いいでしよう?
前の円筒部は日本の昔のポストに似てますよね。
(そもそもイギリスのポストをモデルにしたのでしょうか?)
街で見ていると、
後ろの四角の部分の無い円筒だけのものは多く見かけました。
また、違う形(四角っぽいもの)もあったように思います。(あれがポストならば)
でも、
この、後ろに四角いものがくっついた、
まるで「荷物を背負ったような感じ」のものは、
僕の見た限りはここだけだったと思います。
何なんでしょうね?
後ろの四角い部分は。
入れ口のそのまま下の手紙がたまる部分が壊れて、
だから後ろの箱の部分にたまるような形にしたのでしょうか?
よくわかりません。
でも、なんだかユーモラスです。
僕はこのポストをすぐ、
こう名付けました。
「行商人のおばちゃんポスト」
| まいどー、あついねぇ〜 /
今日もこのポストは、
あの遠くロンドンの空の下で、
四角い箱を背負って、
郵便物を待っているのです。
そんなこんなです。