1年前にここに帰って来たときに、
キッチン用に天板の小さい、
スラッとした細長いテーブルを買った。
が、実は色が気に入っていなかった。
周囲のモノの、どの色とも合っていなくて、
統一感がないので「ちょっとなー」と思っていた。
もうちょっと違う色がいい。
おなじみの秘技、
「気に入らなかったら自分で塗っちゃう」。
この間買ってきた、
スプレー塗料で塗る。
よし、出来た。
どんなもんだい。
(天板が白く見えるのは光が反射しているから)
・・・。
なんか、物足りない。
なんか、気にいらない。
うーん、
よし、天板だけやり直しだ。
ということで、
紙やすりや、
キッチン用のスチールウールで、
表面の塗料をある程度のところまではぎ取って、
「このあたりだな」と思うところを、
こすったり、
拭き取ったりしながら、
また上から塗っては、
拭き取ったりして、
で、仕上げは、
下が少し透ける半透明の塗料で、
何度か上塗りして、
で、完成。
いや、実は、まだ、
この上からツヤ消しの透明ニスを、
塗って終わりなんだけれど、
とりあえずそれはまた明日以降。
ここで、女性のみなさんに質問。
いいクルマに乗ったお金を持っている男と、
こんなコトをしてくれるクリエーター男と、
どっちがお好み?
(もちろん、どっちがイイワルイとかいうのではなく、あくまで個人の好みの問題で)
ここで、男性のみなさんに問いかけ。
「そのくらいできるよ」と思ったら、
やってみな。
「いゃぁ、そんな面倒なこと」と思ったら、
やめときな。
「別にそんなテーブルは欲しくないし」と思ったら、
ごめんなさい。イバったワタシが悪うございました。
てなことで、
とりあえず、ほぼ完成。
で、
天板を上から眺めていたら、
なんだか惑星のように見えた。
「おっ、これって、木星みたいじゃないか?」
と、勝手に思ったので、
このテーブルに作品名をつけた。
− Jupiter(木星) −
「いいか、今日からキミは、ジュピターやからね」
そうテーブルによくいい聴かせて、
パソコンに向かった。
で、念のために、
「木星」の写真を調べてみた。
ありゃ、
うーん、
なんだ、
ぜんぜん違うじゃないか。
まぁ、いいか。
とにかく「ジュピター」だ。
誰がなんと言っても「ジュピター」だ。
語源であるローマ神話の神様もきっと許してくださる。
てなことで、
今日からウチのキッチンには、
作品「Jupiter」が置かれることになった。
そして、
そのヨコの冷蔵庫のウラから出ている、
みどり色の配線を指さして、
僕はこう言う。
「あれが、アース」
そんなこんなです。