『絶品ナンクロメイト』誌イラスト完了。そして、イラストはつながっている。

『絶品ナンクロメイト』誌のイラストが完了。

編集部からのお題は、
〝 見ているだけでウットリしちゃう 〟
↓


編集部からのお題は、
〝 当たり前ではなかったね… 〟
↓


編集部からのお題は、
〝 旨みがたっぷり♪　きりたんぽ 〟
↓


(C)Hajime Sano

(株)マガジン・マガジンのパズルメイトシリーズの雑誌です。
(このブログへの掲載は編集部の許可を得ています)

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この出版社の、
パズルメイトシリーズのイラストの仕事では、
何冊かの別のパズル誌にイラストを描いてるけれど、
そのいくつかをまたがって、
よく同じコをよく描いて出したりしてます。
「ケチケチバカップル」とかね。

でも、
それとは別のパターンとして、
たまに、
一冊のパズル誌の同じ号の中で、
違う問題のイラストで、
「同じ登場人物」とか「つづきもの」とか「感じ」とかが、
〝つながったもの〟を描くことがあります。

まぁ、
パズル雑誌の場合、
読んでいる人はパズルが解きたくて見ているので、
そこまで凝っても仕方がないのかもしれないけれど、
1000人のうち1人くらいでも、
「おっ、これって、つながってる？ははは」
と気づいてくれると楽しいかなと思って。

それにこちらも、
「せっかく描くのだから楽しんで」
という思いもあって。
「つながり」がふっと思いつかなければ、
無理にはしないけれども。


で、
今回の上の2つのイラスト。
〝 見ているだけでウットリしちゃう 〟と
〝 当たり前ではなかったね… 〟を、
なんとなくふわっと思いついてつなげました。

別にストーリーがあるという訳ではないので、
「ある人にジュエリーを貰って、
　それに対抗してダイヤの指輪をもって来た人はヘンな人だった」
とか、
「誰か会ったことがない人にジュエリーをもらって、
　会ってみたらヘンな人だった」
とか、
好きに考えてもらったら。

けど、
その余地があるように、
つながってます。

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〝つながっている〟といえば、
3番目の「きりたんぽ」は、
こちらにつながっています。

違う犬種だけど、
真ん中あたりにいるでしょう？
↓


スタジオハルツのCD-ROM作品として、
1998年に発売した「ハルツスクリーンセーバー」です。
スクリーンセーバーのモジュール集。

ああ、もう20年以上も前になったかぁー。
(ので、今はもうインストールできない)



その中の8つのスクリーンセーバーのうちの1つ、
それに出ていた、
「コロさん」。



これは、
「コロさんスペシャル」という、
カレンダー装備の車にのったコロさんが、
キコキコとそれを左右に動かしつつ、
夜中の0時になると自分で日付を書き換える、
というスクリーンセーバーでした。



背景にはその季節に合わせたものが、
上からたくさん落ちてきて、
結構たくさんの種類がありました。

ほんの、ほんの一部だけれど、
例えばこんなのとか、



こんなのとか。



キコキコ動かしているところと、
日付を書き換えているところ。
↓


そして、
しかも、
曜日によって、
「着ている犬の着ぐるみ」
の種類が違います。

上左から月-火-水-木-金-土-日。
↓



最後の日曜が私服なのは、
日曜だからです。

「休日出勤」ですね。


このコロさんが、
今回の上の3つ目のイラストにつながってます。

でも、
これを見ずに描いているので、
妙に体スマートになっちゃってるのと、
鼻の形が違ったなぁぁ。

ただ、
耳が違うのは、
犬種が違うから。

そう、
「きりたんぽ」と言えば「秋田」。
「秋田」といえば？

「秋田犬」!

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しかし、

じゃあなぜ、
「きりんたぽ」というお題の問題が、
コロさんにつながったのか？

という謎は残りますよね？

そこで、


〈佐野元のイラストアイデアの謎・解決編ー〉


まず、
「きりたんぽ」という問題を見た時に、
最初は、
「家族みたいな人達が楽しそうにきりたんぽを食べている」
という感じにしようかなと、
思ったりしました。

でもなー、
なんかつまんないなー。
と思って。

つまんないよね？
普通で。

時間の余裕がなければそれで行くけれど、
時間があるなら、
そのままいっちゃうとつまんないでしょう。
「個性」と「腕の見せ所」がない。


それで、
画像検索した「きりたんぽ」の画像を開いて、
「持ち手がついていて。先は太くなっている」
という〝形〟をじーーっと見ていたら、
「もし子供の頃ならば、これを持って、振り回したいやろなぁ」
と思って。
(絶対に大人に怒られるけれど)

格闘技の武器のように振ってビシバシ言ったり、
空港の飛行機を誘導する人の真似をしたり、
したいよなあ。と。



水芸(扇子の先から水をだす古くからの芸人の芸)の真似も、
したいよなぁ。
今の子ならば、
アイドルを見に来るオタクくんたちがやってる、
ダンスとかもしたいだろうなぁ。

まぁでも結局、
これを両手に持って踊ったりはするよね、
きっと。
適当に。

そうこう思っている間に、
「よし、踊らせよう」
と決めて。


けど、
どうしよう？
「ばけしく踊る」と、
「ゆっくり踊る」があるけれど。

と考えると、
やはり、「きりたんぽ」は、
イメージ的に、
「ゆっくり踊る」だろなぁ、と。


じゃあ、
踊る人は？

最初は
「ふつうのヘンなニイちゃん」(変な言い方)
にしようと思って描きかけたけれど、
なんかやはりつまんないなー、と。
単に「キモチ悪い人」になりかねない。

「ヘンだけど、ちょっとカワイイ面白い」
のあたり微妙に行きたいなー、
と。

で、
「着ぐるみを着た人」が好きでたまに描くのだけど、
「うん、じゃあ着ぐるみを着た人にしよう」
と思って。
するとすぐに、
「あっ、コロさんっ!」
とそこに行き着きました。

そして、
コロさんならば、
秋田犬!
そう、それがいける!

とこんな感じに、
コロさんにつながったのでした。
以上。

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まぁ、
僕は最近、
自分の全体のテーマとしても、

「結局、世界は少しずつつつながっている」

ということを思っていて。

(「だから無理ヤリつながろうとする必要はない」と続くのだけれど)


だから、
意識するしないに関わらず、
「つながる」がイラストにも繋がっているみたいです。


そんなこんなです。
That's all for now.


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