「なごむアトリエ」のブログ『そんなこんなです。』: 投稿(2013年10 月)

« 2013年9 月 | メイン | 2013年11 月 »

投稿(2013年10 月)

2013年10 月29日

「ナンクロDX」誌のイラスト完了。と、ハマムラ。

11月発売の「ナンクロDX」誌のイラスト完了。

編集部からのお題は、
「ガブッと豪快に!　肉のナンクロ」
↓

編集部からのお題は、
「知ってるかな?　合い言葉」
↓

(このブログへの掲載は編集部の許可を得ています)

ずっと関西に住んでいる人で、
ある程度の年齢になる人なら、
知っている可能性があると思うのだけれど、
昔、新聞のスミッコによく、
「ハマムラ」という名の中華料理屋の広告が載っていた。
(広告が今もあるのかは知らないが、
あるなら若い人でも知っているかもしれない)

それは、
「ハ」「マ」「ム」「ラ」というカタカナを使って、
ちょうど顔のようにしたもので、
僕などは絵を描くのが好きだったので、
よく面白くて新聞を見ながらマネをして描いた。

そして、
そのコドモの頃には、
他の絵描き遊びとともに一緒に描いたり、
もっと大人になってからも、
友人などと絵描き遊びを懐かしんで描いたりするときに、
「あ、こんなん知っている?」なんて描いたりした。

こんな感じに。

さて、昨日である。

朝早めに起きて昼までに、
上の「ナンクロDX」のイラストを仕上げてしまい、
昼からさあどうしようかと、
夏から続いている別の仕事を進めるか、
個人的な作品を描くか、
と思ったりもしたのだけれど、
どうもなんだか気分がパッとしないので、
ふと「京都でも行ってみるか」と急に思い立ち、
ささっとJRまで行って、ササッと電車に乗って、
SaSaSatと東寺に行って大日如来を観たりした。

1時間半くらいして東寺を出て、
JR京都駅まで歩いて帰ることにしたのだけれど、
途中近鉄の高架下の食堂街を通った。

で、
はっと見ると、
ナツカシイあの顔が。

あっ、キミは。
ハマムラーッ、
ハマムラじゃないかーっ、
よぉーーっ!

しかし、
よく考えたら、
あんなに新聞で親しんだハマムラだったけれど、
本人(実際のお店)を見るのは初めてかもしれない。

なんとなくウレシイキモチになって、
また、佐沙差査っと帰ったのであった。

そんなこんなです。

　

2013年10 月29日 16:22 カテゴリー: ■ [仕事] パズル誌のイラスト, ■ [緩緩] なんてことはない日々 | 個別ページ

2013年10 月16日

20年100年1200年、時を超えてルルル。

近くに、
佇まいが好きな、
「弓弦羽神社」という神社がある。

熊野三山を祀っているので、
三本足をした八咫烏(やたがらす)がシンボルになっている。
(日本神話で神武天皇を熊野国から大和国に道案内したとされるカラス)　

ここは、
790年ごろに弓弦羽の森が神領地とされて、
849年ごろに社殿を造営して鎮座したとされるから、
新しいマンションがドンドンと建つこの近辺では、
かなり古株だ。

考えたら、
神社というのは、
それがあることで、
その神域の中にある森を、
昔のまま境内に保存する結果になっている。
そう思うと、神社ってタイムカプセルみたいだ。

その弓弦羽神社からは結構西に離れるのだけれど、
昔から馴染みの駅で「六甲道」というJRの駅がある。
(弓弦羽神社は東灘区、六甲道は灘区)

今、ここの駅構内のショッピングエリアの東側が、
全面改装に入った。

この駅は、「阪神淡路大震災」の時には、
全体がペシャンコになりホントにひどい状態だった。
それ以前から構内にあったショッピングエリアも当然被災したが、
駅の再建とともに復興し再びお店が中に並んだ。

その後、何度か部分的にリニューアルはしたが、
こんな風に全面的に改装するのは震災後初めてじゃないだろうか、
と、ふと思った。違うかな?

震災後からの約18年、この中で、
ずっと変わらずにずっとあった幾つかのお店のうち、
不動の「薬局」「書店」「文具店」は本当によく利用した。
どうなるのかなぁ。
この3つが無くなるのはちょっと困る。

そういう不便もあるのだけれど、
それとは別に、
1つ1つの関わりはわずかなことでも、
長くに渡ってちょっとずつ積み重ねた、
うっすらとした「想い出」みたいなものが、
ゴソッと一度に無くなる「街暮らし」というものって、
なんだかツライものがあるなぁなんて思ったりもするのだが、
しかしまぁ、
それも街の宿命、仕方ないか。

「それが街」と割り切って、
むしろその変化の前後のことも愛しんで、
「キモチ的な1つのきっかけ」だとさえ思って、
次へ進んでいきましょう。

その六甲道から、
JR線と国道2号線との間の東西の道を、
西へ向かって大石方面に歩いていくと、
途中でほんのりとどこからともなく、
「ハッカ」の香りがしてくる。

香りのもとは、
小さな古い可愛らしい建物の、
「鈴木薄荷株式会社」の社屋とその工場。

六甲道から大石にあるホームセンター「コーナン」に行く際には、
この香りが嗅ぎたくて、
必ずこの前を通ることにしている。
ミントの香りが鼻から胸へと入ると、
なんだか、すーっと、とてもリラックスできる。
それが大好きだ。

ところで、
明治から昭和の初めに神戸には、
「鈴木商店」という、
商社として三井や三菱と並ぶくらいに、
一時期大きくなった会社があったらしい。

商社として以外にも、
色んな会社を設立したり買収したりして様々な事業を展開し、
「神戸製鋼所」とか「帝人」とか、
「日商岩井(現・双日)」とか「サッポロビール」とか、
他にも現在もあるいくつかの著名な会社が、
「鈴木商店」の流れをくむらしい。

けれど、
本体の「鈴木商店」という会社自体は、
昭和のアタマの1927年に倒産をして今はもう無い。

が、
僕も最近知ったのだけれど、
さっき書いた薄荷の香りがウレシイあの「鈴木薄荷株式会社」、
そこが、
その「鈴木商店」の薄荷事業を受け継いで出来た会社で、
流れをくむいくつかの会社の中で唯一、
「鈴木」という名を引き継いでいる会社だそうだ。

で、
本体の「鈴木商店」はもともと、
「辰巳屋」という商店からのれん分けしてもらって出来た商店、
という経緯から、
設立当初から「カネ辰」という屋号を使っていたらしいのだけれど、
ほら、

辰 ┓の商標がある。

ここは「かね辰」の屋号を受け継いだ、
唯一の会社でもあるらしい。

そうなのかー、
と、思った。
この「鈴木」はその「鈴木」だったのかー。
へぇー、
と、アタマの中の何かがシュワシュワっとなった。

今まで、
キモチ的に感覚的に、
「前を通る時にミントの香りがする、ウレシー会社」
なんてコドモ的な感じだけだったのけれど、
少し感じ方が変わった。

歴史を知ると、
身のまわりの何気ないことが、
アタマの中で少し深くなる。

そして、
時の流れの中で消えていくものも沢山あるけれど、
身のまわりには、こんな風に、
時を越えてそこに何気なく、
「ルルル」と口ずさむように佇んでいるものも、
あったりするのである。

そんなこんなで、
神戸から。

2013年10 月16日 18:40 カテゴリー: ■ [神戸] 僕たちはいつも六甲山に見守られ | 個別ページ

2013年10 月12日

時間はダブルループコースターのように。

9月の後半頃に、
用があってポートアイランドに行ってきた。

ポートアイランドというのは、
神戸市が住宅地や工業団地を作る為に山を切り開き、
出た土をそのまま海に持ってきて埋め立てて作った人工島で、
市の目的としては大きなコンテナ船用の港を作ることと、
企業の本社などを誘致して産業を延ばすということが、
今にも続くメインの目的だったのだろうけれど、
1981年にお披露目として「ポートピア'81」という地方博を開催し、
その後もショッピングセンターや遊園地などによって、
デートスポット的にもとても華やかな時期のあった街だ。

そのポートアイランドに、
開島当時からあるポートピアホテルの真下に久々に立ってみた。

このホテルはもう30年近くなるというのに、
今だにキレイでシュッとしている。

このホテルが出来た当時、
僕はハタチで友達と遊びでこのあたりにも来て、
見るだけでちょいとした高級感と未来感に浸ったりしたものだが、
その時の印象があまり変わっていない建物だ。

ただ中に入ると、
テナント群が昔ほど華やかさを感じないのが時代かなぁ。

で、そのあとで、
ポートピアホテルの前の広場から、
昔「バンドール」という大規模店のあった商業ゾーンへと、
行ってみようとした。

当時「バンドール」の前にはレストランが幾つも入っていたエリアがあり、
その前ではイベントなども行われたりしていて、
日曜などは家族連れやカップルでにぎわったところだ。
だけど、次第にこのあたりがスポット的に魅力を失い、
「バンドール」も店が替わり、やがてそこも閉店して、
10年くらい前に通ったときには全体的にサビれた感じになっていた。

それが今どうなっているか、見たかった。

ところが、行こうとしても場所がわからない。
アタマに描いていた昔の感じで行ってみようとしたけれど、
何故か分からない。
「あれぇ?」と思いながらもうろうろしたが、
昼からの用事の時間が迫ってきていたのでその場はあきらめ、
夕方、用事のあと、とりあえず、
昔よく歩いた反対方向から攻めてみることにした。

で、行ってみると、

無い。
なんにも無い。
原っぱだ。

そうかぁ、根こそぎ無くなっちゃったのかー。
そうかぁ。
時代変わるなぁ。

その、バンドールのあった原っぱへ行く前に、
ホテルの南側に位置する「南公園」を通ってみた。

スクリューを利用した噴水。
小さな虹が出来ていた。

小径の途中では、
様々なオブジェが。へえーっ。

この公園は、その島開きの頃からあるのだけれど、
実は僕は今回が初めてかもしれない。
この中に入るのは。

そう、昔はこういうところに余り興味が無かったのだ。
いや、公園とか行ったよ。アチコチ。
でも、きっと、根っこでは。

今では、
なんかフッとどうなっているか見たくなる。
時代が替わり街も変わるけれど、
人も変わるんだろう。

で、
バンドールのあった原っぱを確認したあと、
今度はその近くの歩道橋兼通路を渡り、
昔、遊園地「ポートピアランド」のあった場所に行ってみた。

そこには、

イケアだ。

まるでTSUTAYAのようなカラーリングの、
イケアだ。

ここに出来たのは知っていたけれど、
この目で見るのは始めてだ。

この地面のタイルは「ポートピアランド」があった時の、
そのままのタイルじゃないかなぁ。
そして、この足下から見て、ちょっとその先に、
「ポートピアランド」のゲートがあった。

今はこんな感じなのかー、と。

で、
前ほど「こういうところの中を見てみたい」とも思わなくなっているので、
中には入らず、ここで帰った。

それにしても、
ここへ繋がる通路の手すりに貼られている表示。
上から黒く塗りつぶしている(貼っている?)だけなので、

擦れてなんとなくうっすらと「ポートピアランド」と読める。

そりゃ、イケアに行くような人は大抵はクルマで、
ここを通る人も少ないんかもしれへんけれどさぁ、
「無くなった」ということでちゃんと表示も新しくしてやりーなぁ。

はい、無くなったからベタッと簡単に隠してもうおしまい、
みたいなさぁ。
このおかげでここに人が沢山来た時も、
あってんからさぁ。

最後もちゃんと、
キレイにしてあげてよ。
ねぇ。

そんなこんなです。