今日、うどん屋で昼食をしていると、
ななめ前に2歳くらい男の子とお母さんが座っていて、
丁度食事が済んで今から店を出るという感じだった。
お母さんは子供を立たせようとしたり、
荷物を片づけようとしたりしていた。
で、
見ていると、
お母さんが向こうを向いたスキにその子、
前かがみをした勢いで、
頭をゴン!とテーブルに。
でも、キョトンとしてるその子。
「ダイジヨウブー?」と言いながら笑うお母さん。
その子は、
いつか遠い昔の僕らだ。
そして、
お母さんは、
いつかの昔か、いつかの未来の、
彼女たちだな。
そのあと、
お母さんは子供に洋服を着せて、
子供の体の方にうつむいて、
視線は子供のボタン。
服を着せてもらいながら、
その子はこちらを見ている。
ので、
それに気付いた僕は、
「ういーっ」とか「はぁーっ」とか、
ヘンな顔をしてあげる。
お母さんが顔を上げたら、
サッと「うどん食べ」に戻る。
で、またお母さんが靴を履かせるために下を向いたら、
「んーっ」とか「べーっ」とか、
ヘンな顔を見せてあげる。
もうその子はこちらが気になって気になって、
じーっと見ている。
おかあさんが子供の準備が終わって、
立ち上がったので、
僕はまたサッと、
フツーにうどんを食べ始める。
で、おかあさん、
男の子をベビーカーに乗せてから、
まずベビーカーをバックさせて切り返そうとして、
その子が僕の正面を向く位置になったとき、
その子が「バイバイー」と手を振った。
僕もうどんの手を休めて「ばいばい」と言った。
お母さんは申し訳そうな感じに笑って、
「すいません」と言ったのだが、
お母さん、
いいんだよ。
バイバイで。
アナタの知らない間に、
僕たちは友達になったんだから、
ちゃんと「バイバイ」してくれるアナタの子は、
とってもちゃんとした、いい子だよ。
今日あの子は寝る前に、
友達になった僕のことを思いだしてくれただろうか?
そんなこんなです。