ちょっと待って、携帯で写すから。

21世紀に入って、
われわれ日本人の日常に、
新しいなじみのポーズが加わった。

それが、
「携帯で写真やムービーを写す」という、
このポーズです。

なにか珍しいものがあれば、
みんなで取り囲んで、
このポーズで写すのです。

例えば、
お店に入ったら店員さんが、
どんぶりを空中に投げ上げキャッチ、
というものすごいワザをしていたとしたら、
「もう一度もう一度」なんていって、
きっとみんな携帯を出してこのポーズをとるワケです。

そのうち、
お葬式などに行って、
棺桶をあけて「最後のお別れの時」にも、
みんなで取り囲んでやっているかもしれません。

いや、いいんです。
僕も携帯で写真写したりしてます。

でも、みんながそうやっている時、
ちょっと「ハッ」と思って、
7歩半ほど後ろに下がってその光景を見てみてください。

なんとも言えず、
妙なかんじがします。
ちょっとフシギなポーズです。
このときクマに襲われたら、
一発です。

それに、
「キレイ」なんていいながら、
「キレイ」モノを写しているその姿は、
あまり「キレイ」じゃなかったりするし、
「きしょい」なんていいながら、
「きしょい」モノを携帯で写しているその姿は、
結構「きしょい」。

いや、それを決して嘆いたり憂えたりはしていない。
ちょっとなんだかなぁとは思うけれど、
もうここまできたら仕方ない。
みんなで行くところまで行こう。
どんどん行こう。

それに、
あと10年もしたら、
誰もそんなことはしていないかもしれない。
そんなコトを思う。

>どうして?
うーん、それは、
まだウマク説明できない。

本日、
「うりゃっ」と確定申告を完了。
これが済んだらもうすぐ春。

そんなこんなです。